山種美術館 川端龍子展
2017年7月20日(木) 31名参加
今回の企画展は、川端龍子―「たつこ」ではなく「りゅうし」―洋画家から日本画家に転じた男性画家の、没後50年を記念した作品展です。
日本画といえば静かなもの、繊細なもの、というイメージですが、川端作品はとてもスケールが大きく“動”を感じさせるものでした。彼の作品は「会場芸術」と称され、発表当時は批判的なものとして使われたそうですが、大衆の注目を集めるには十分な大きさで、これが日本画?としばしば思わせられました。
特に、「草の実」は濃紺の絹地に秋の草花が描かれ立体的でスケールが大きく、迫力があります。また「香炉峰」は、半透明な軍用機が描かれそこからうしろの山並みが透けて見える!という作品。皆が見て驚く物を、という川端龍子の意気を感じ取ることができます。
反面、自身の娘のためにひな屏風を制作したり、学校で作って来た紙袋に絵を描いて大切にしまっておいたり、といった家庭的な人柄も垣間見え、芸術と家族に対する愛が感じられる作品展でした。
作品入れ替えのため「金閣炎上」が鑑賞できなかったのは、唯一残念でした。
お世話下さった山種美術館様、会にご参加下さった皆様に感謝申し上げます。
入館前に学芸員の方からレクチャーを受けました。
次回の美術館探訪の会は11月を予定しています。
入会希望の方は twcu-yokohama@nifty.com までご連絡ください。